障がいの有無に関わらず、子ども達がたくさんのスポーツに触れ合い、一人ひとりの『生涯スポーツ』に繋がってほしいという想いで、大西店では3月の運動プログラムで障がい者スポーツに取り組みました。
種目はブラインドサッカーとボッチャの2種目。
まずはじめに映像で『どのようなスポーツか』を学びます。
ブラインドサッカーは目が見えない人でも楽しめるサッカー、ボッチャは身体が不自由な人でも楽しめるスポーツと各種目のポイントを押さえて取り組んでいきます。
ブラインドサッカーでは3つのスモールステップで進めます。
①『目が見えない』とはどのような感覚かを体験
②目が見えない人への指示の練習(ガイド役)
③試合
①ではアイマスクを着用して、目標地点まで自身の感覚を頼りに歩いて行きます。
初めは視界を遮られ怖さで中々足が進まない子ども達でしたが、物を伝って歩くなど徐々にコツを掴むことができました。
②次に2人1組のペアを作ります。1人がアイマスクを着用し、もう1人は後ろに立ちます。
アイマスクを着用した人は室内に置かれたカラーコーンを探してタッチします。後ろの人はその位置から動かず『前・後ろ・右・左』等の言葉を使ってカラーコーンまで誘導します。
初めはなんと声かけしたらいいかわからず、言葉が詰まる場面も見られましたが、職員のお手本を参考にしながら、少しずつスムーズに指示が出せるようになってきました。
③最後は①と②で積んだ感覚を活かして2対2のミニ試合を行っていきます。
プレーヤーはガイド役の指示とボールの中の鈴の音に耳を澄ませて、ボールの位置を確認します。
ガイド役は相手チームのガイド役より素早く正確にボールの位置をプレーヤーに伝えます。
①・②ではスムーズに行えていた動作でも試合になると上手く行かず、『難しい!』とブラインドサッカーの奥深さを感じる子ども達でした。
ボッチャでは、職員も参加し試合をメインとして取り組みました。
3対3のチーム戦で一人2個ずつ投球し、白い目標球『ジャックボール』にどれだけ近づけることができるかを競い合います。
投げることが難しい子どもは『みかんの木』をモチーフにした大西手作りスロープを使用します。
手作りの球を使用するため、公式球に比べると真っ直ぐ転がらなかったり、思った軌道にならなかったりしますが、その分、より投球時の力の強弱を調整したり、相手チームの球にぶつけたりと自身で戦略を考える力も身につけることができました。
ボッチャでは計測係と審判係の役割も子どもたちが行いました。
取り組むスポーツのルールや勝敗を理解することはとても大切なことです。
ボッチャは投球の順番が少し変わっていますので、審判役は赤・青の色がついた板をしっかり表示して、次の投球の順番をプレーヤーに伝えます。
計測係は『投球の順番の決定』・『勝敗の決定』を担うとても重要な役割です。
数センチが勝敗を分けます。
ジャックボールに近いボール、遠いボールをメジャーを使って正確に計測します。
計測がしやすいように目的に合わせてメジャーの使い分けをしており、投球の順番を決定する際は日用大工などで使用するメジャーを使います。
勝敗を決定する場合はスポーツ用品のメジャーを使いました。これはジャックボールを起点に円を描く(円の中に入っているボールの数を数える)ためです。
共生社会の形成に向けて、スポーツは大切な役割です。
手作りスロープは平等に競い楽しむための大切な道具です。
新たなスポーツにチャレンジし、子どもたちも職員も一緒になってみんなで楽しむことができました。